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インパクトデータベース案内板(試行版)

設置の背景

「インパクト投資(インパクトファイナンス)に関する基本的指針」(2024年3月公表)では、インパクト投資の基本的要素の一つとして「投資により実現する『効果』(インパクト)が、定量的又は定性的に『特定・測定・管理』されること」を挙げています。インパクトの「特定・測定・管理」を適切に行うためには、企業や投資家において、インパクトを特定・測定するための指標や、それを管理するためのデータが必要となります。しかしながら、インパクト投資により実現が期待される社会的課題への効果(インパクト)は多様であることなどを理由に、インパクト投資を実践するためのデータや指標が不足・不明瞭であるとの課題が広く指摘されています。

こうした指摘を踏まえ、インパクトコンソーシアムのデータ・指標分科会では、インパクトの測定・管理に必要と考えられるデータ・指標について、これまでの活用事例や知見を共有しつつ、関係者のニーズを整理し、望ましいデータベースの在り方についての議論を行ってきました。こうした議論を踏まえ、企業や投資家がデータや指標を効率的に参照・活用できるよう、既存のデータベースの情報を収集し、使用目的ごとに分類・整理を行い、以下の通り「インパクトデータベースの案内板(試行版)」として公表し、そのUI/UXを実証的に確認することとしました。なお、具体的な活用方法については「インパクトデータベースの案内板(試行版)の活用イメージ」「インパクトコンソーシアム データ・指標分科会報告書」(2025年6月公表)も併せてご覧ください。

インパクト特定・測定・管理プロセス

計画

取組む社会課題を特定して課題解決に向けた戦略・計画を策定(ロジックモデル(※セオリーオブチェンジやインパクトパスウェイとも呼ばれる)を描く)

場面1

場面2

実践

計画に沿って事業や投資を実施

測定・評価

実施した事業や投資のインパクトを測定・評価

場面3

報告・活用・検証

結果の報告・開示と、測定・管理プロセスの検証

インパクト目標(社会課題)の特定

参照 場面1と2へ

インパクト指標とベースライン値の特定

場面1と2へ
場面2と3へ

アウトカム(実測値)とベースライン値の比較・評価

場面2と3へ
インパクト特定・測定・管理プロセスの図

要介護者向けサービス
を提供する企業の事例

【 A インパクト目標 】

①要介護者の介護度の改善

②介護職員の離職率の低下

【 B 具体的なインパクト指標 】

①第1号被保険者に占める要介護・要支援認定者の割合

②訪問介護員・介護職員の離職率

【 C ベースライン値 】

①全国の要介護・要支援認定者の割合 (R4年度) 19%

②全国の訪問介護員・介護職員の離職率 14.4%(R4年度)、13.1%(R5年度)

【 D アウトカム(実測値)】

①サービス展開先における要介護・要支援認定者の割合 17%

②サービス展開先の離職率 13.5%

比較・評価

・ローカルSDGsプラットフォーム(川久保研究室)

・社会的インパクト評価ツールセット実践マニュアル(GSG)

①R4介護保険事業状況報告(厚生労働省)

②R4・R5介護労働実態調査結果(介護労働安定センター)

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